年末のFX相場を左右する次期FRB議長指名の行方

足元の相場では北朝鮮からのリスクが依然ドル円の上値を抑える展開が続いていますが、10月も中盤にさしかかり、新たな材料がFX市場にも登場しはじめようとしています。

そのもっとも大きなものといえるのが米国FRBの次期議長指名の行方の問題です。

9月30日にトランプ政権が様々な候補者と面談をはじめたという情報をメディアに語っていますが、当初3週間程度で決まるとされていた議長人事は予想以上に手間取っているようで、どうももう少し時間がかかりそうな状況になってきています。

その間に想定外の驚くべき人物の名前も挙がりはじめていますが、全体としてタカ派の議長が選出されれば利上げのスピードが高まることが予想されますし、トランプがなんとか来年の中間選挙まで足元のゴルディロックス相場を継続したいと思うのならば、政策との親和性の高い超ハト派議長を選択することも想定され、この議長選択は為替にとっても非常に大きな影響を与える問題になりつつあるのです。

イエレン、コーンNEC委員長は事実上選択肢から外れたか

当初は現議長のイエレンの続投ということも市場は期待したようですが、10月に前倒しに辞任することになった陰の議長とも呼ばれるフィッシャー副議長とともに、イエレンはトランプが打ち出そうとしているドッドフランク法、とりわけボルカールールと呼ばれる金融機関の厳密なルールの撤廃に激怒しているといわれており、今のままでは継続はないというのが最近のメディアの観測にも現れ始めています。

また、NECのコーン委員長は元ゴールドマンサックスのCEOを叩き上げから実現した存在であり、金融情勢にも詳しいことからもっとも次期議長の可能性が高い存在といわれましたが、この夏のトランプの差別発言で政権から去ることさえも考えたようで、現状ではFRB議長に横滑りする可能性はまったくなくなってしまいました。

また減税案についてはコーン委員長がいないかぎり実現不可能という状況にもなっているようで、とにかく現職にとどまる方向以外には考えられず、リストからは早々と外れた存在になっています。

2018年FOMC常任メンバーは5名が入れ替え予定という大幅人事

イエレンFRB議長の任期が来年2月までとなっており、今後のFRB議長の人選にもっとも注目が集まりつつありますがFRBの理事は1935年に制定された銀行法に基づき、大統領が指名して上院の承認を経て任命されることになっています。

構成メンバーは議長、副議長2名に理事職が4名という構成ですが、これまでは副議長1名と理事1名が選出されておらず5名で構成されてきたわけです。

ただ、今年4月にタルーロ理事がトランプのドッドフランク法廃止の意向に強く反発してすでに辞任しており、9月には影の議長とさえ呼ばれたスタンレー・フィッシャーが10月での辞任を表明していますので、イエレン議長が交代することになれば7名中5名を入れ替えすることになり、当然今後の金融政策についてトランプの意向がかなり強く反映される人事が予想されることになります。

その中心にあたる存在が今回の議長人事ということになるわけです。

ケビン・ウォルシュという人物

ケビン・ウォルシュは、ブッシュ政権下で2000年代後半にFRB理事を務め、共和党との親和性も高く現状ではFRB議長の最有力候補とされる。

同氏は現在、スタンフォード大学のフーバー研究所に所属し、量的緩和に反対し、FRBのバランスシート(貸借対照表)の正常化を主張する立場を取っています。

現状のFRBの考え方を踏襲する人物ということができます。ただしこの人物が議長に指名されますと、これまで以上に利上げペースが速くなることも考えられ、トランプが考える比較的緩和的な状況をFRBに維持してほしいという思惑からはかなりかけ離れた人選になることは間違いなく、実際にウォルシュ説が高まった直後には米国の債券金利が上昇するという局面もあり、どうもこのまま決定にはならないのではないかといった見方も強まっている状況にあります。

既存の常人理事パウエルの選択

パウエル理事は既存のFOMC常任理事のひとりであり、このまま議長への昇格は非常にしやすい存在ということができます。ムニューシン財務長官がか推しているという話も伝わってきていますが、比較的ハト派であるパウエルが、ドッドフランク法の撤廃にさえ抵抗しなければ、現状のFOMCメンバーの中ではもっと議長に昇格させやすい存在ということができそうです。

パウエルが選択された場合、利上げのペースは来年以降調整が入ることも考えられることから、債券と為替相場にはかなり影響を与える存在になりそうです。

ダークホース、超ハト派のカシュカリの抜擢案

ここへきて米国の金融メディアにおいてダークホースとして新たに名前が浮上しつつあるのが、カシュカリミネアポリス連銀総裁です。

ニール・カシュカリは1973年生まれで、地区連銀総裁の中でももっとも若い人物で、もともとゴールドマンサックスグループの出身ですから、今のトランプ政権との親和性も高いといえます。

2008年9月にリーマンブラザーズが破綻しアメリカの金融システムが麻痺しそうになったときに銀行の連鎖倒産を防ぐため、当時の財務長官であったハンク・ポールソンのもとで財務次官補としてTAAP(Troubled Asset Relief Program)を考案し、その実行を指揮した人物として名をはせた経緯があり、その後はPIMCOにマネージングディレクターとして雇用され、さらに2013年にはカリフォルニア州知事選挙に出馬して落選した経験をもっています。

2015年10月にはミネアポリス連銀にコチャラコタ総裁の後任として指名され、現在に至っている状況です。

もともと共和党員ですし、イエレン議長体制のFOMCの中にあっても一貫して利上げを否定する発言を行っているだけに、トランプの政策の思惑とは整合性の高い存在となっていることは間違いありません。

最近では、過去数年にわたるFOMCの緩和解除に向けた政策がインフレ期待を低下させる主因であるとの論文も発表しています。

失業率が大幅に低下し労働市場に存在する緩みがすべて解消されたことを示唆する、もしくはインフレ期待が予想外に上昇しない限り、コア個人消費支出(PCE)価格指数が前年比で2%に到達するまで追加利上げを実施しないことが望ましいというのが彼の持論であり、この発想はトランプのバブル延命策にかなりマッチしていることが確認できます。

新・債券の帝王であるジェフリーガンドラックもトランプはカシュカリをFRB議長に指名するのではないかとの予想を出していますので、ひとつの選択肢にあがりつつあることは確かなようです。

突然名前が挙がったジョンテイラースタンフォード大教授

さて、ここへきてさらに候補の名前が挙がっているのがジョンテイラースタンフォード大教授です。

ホワイトハウスではすでにトランプとテイラーが面談したことを発表していますが、テイラー氏は、共和党における影のFRB議長とも呼ばれる存在でテイラールールというインフレ率と経済成長率から目標金利を策定するという特別な理論をもっているだけに、これまでの単なる学究肌の学者よりも一歩踏み込んだ政策展開を行う可能性が高く、期待される人材といえます。

ただしFRBとしては正しいのかもしれませんが、内容はかなりタカ派であることからトランプが期待する足元のバブル相場延命との整合性が発揮されるとは思いにくく、この人物が議長に指名されると金利とドル円の上昇は避けられなくなる可能性がでてくることになりそうです。

このようにFRB議長の候補者はここへ来て新たなメンツもそろい始めていますが、人選は予想以上に時間がかかっている模様で、10月中に決定するかどうかは怪しい状況になってきているようです。

しかし相場には相当大きな影響を及ぼすだけに特定候補者が優勢といった報道がでればそれだけで相場が動くことにも十分に注意が必要になります。

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ABOUTこの記事をかいた人

PN 今市 太郎

外資系コンサルティングファーム、外資系生命保険会社を経て独立ビジネスコンサルタントとしてビジネスプロセスコンサルティング、クラウドコンピューティングのリプレイスメントや海外のファンドのM&A投資コンサルティングなどに従事。 そのため、株の売買はインサイダーにならないようにFXだけに特化し2007年から本格的に売買をスタートし、9年の実績。 現在は月間5000PIPSから8000PIPS程度をコンスタントに獲得できるように日々精進している。