年度末の日経平均株価、ドル円相場はどうなる!?

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いよいよ年度末3月となりましたが、どうやら安倍政権は憲法改正のために広範な政権支持率を維持、向上させるためにこの3月期末の日経平均株価をなんとしても上昇させなくてはならない状況に追い込まれているようです。

また、大きな含み損を出しているGPIFの年間運用成績が参議院選挙直前の6月に公表されることから、株価の上昇による損失減少は急務となっています。さらに企業業績上昇のためにもドル円の水準回復が必須の状況となっていますが、果たしてそうした思惑通りの状況に相場を操作していくことができるのかどうかに大きな注目が集まります。

そして、財務省とその尖兵として日銀に送り込まれている黒田総裁は2017年になんとしても消費税率10%を実現させるために、株価の維持の必要性を感じている模様で、まったく異なる目的のためにこの両者が協力して株価対策に取り組む可能性も高まってきています。ただし政権サイドには消費税上げ再延期という切り札も残されていることから水面下では綱の引き合いも行われている模様で、政治主導の相場展開となることが予想されます。

3月11日のメジャーSQ以降本格的なPKOによる株の買い上げがスタートか

東証は3月11日にメジャーSQとなりますが、ここを境にしてまたしてもGPIFをはじめとするPKOが買いを加速させることが予想されます。

GPIFは昨年12月段階で国内株、外債ともに損失がでており、この時点で国内株は評価損から5兆円程度の買い余力が発生しているといわれます。年明け以降はさらに株価が下落しましたから軽く10兆円から15兆円ほどの買い余力があっても不思議ではありません。ただ、こうした買いはある意味でナンピンのような売買方法ですから、生保などでは絶対やらないリスク手法で、これで株価がさらに下げたら一体どうするのか?と思いたくなるほどのやり口であるところがなんとも心配になります。

マイナス金利のおかげで上場株価がコテンパンに叩かれ追加の株式公募にも大きな影響を受けている郵貯もPKOには参戦せざるを得ないのでしょうが、なんとも危ういのが実情で、どこまで成功するのかが非常に注目されるところです。

こうした動きは海外の投機筋も十分承知しているようですが、国内金融機関の算定によりますと、産油国系のSWF(ソブリンウエルスファンド)の昨年8月以来の株売却総額は12兆円を超えているようで、2013年のアベノミクススタート当時のヘッジファンド勢の日本株買いの規模に迫るほどの日本株を大型優良株中心に売り飛ばしていったわけですから、下落するのは当たり前で、再度上昇局面にさらなる売りがでないのかどうかも危惧されるところです。

またヘッジファンド勢は年明け以降新興国株売りではなくQEを積極的に行っている国の株に売り浴びせをかけており、これまでのアベノミクス相場のように上げに追随するのか上げたところを絶好の売り場として戻り売りをしかけてくるのかも注目されるところです。

財政出動についても規模感などの概要を発表

現政権は金融緩和だけではなく実弾による財政出動についても考えているようで、実施は6月以降になるとしてもこの11日以降の週に具体的な金額を示唆することになると思われます。

折りしもG20で協調的な財政出動の必要性を確認したばかりですから、これが株上げ、円安のための起爆剤としてもどこからも批難を受けないこともあって、間違いなく応分の規模の経済対策を繰り出してくるものと思われます。

海外の投機筋も3月は金融緩和よりも、むしろ政権主導のPKO相場と見ているようで、この財政出動支援の表明でどこまで株価を持ち上げられるかにさらに注目が集まることとなります。

相当がんばっても日経平均1万8000円台がせいぜい

2016年は年明けから株も為替も下落一方の相場でしたから年末や年初の株や為替のレベルはすっかり遠い記憶になりつつありますが、昨年12月1日に2万12円をつけた日経平均は12月15日に1万8562円をつけ、その後日銀の補完措置とやらの発表で一旦アルゴリズムが買い上がったあと年末にむけてずるずる下げて多少戻したところで大納会を迎えることとなりました。しかし年明けからはまた下げて始まったのはご案内のとおりです。現状では1月末の日銀のマイナス金利発表後に瞬間的につけた1万7905円を最低限上回る水準を目指し、あわよくば1万9000円台に到達させることを政権内部では画策しているものと思われます。

ただ、4日の終値はなんとか1万7000円台を回復しましたので8000円台まではあとほんの1000円ほどではあるものの、今株式市場はPKOが買いを入れているのと個人投資家筋がレバレッジETFを購入する動きが加速しているだけで売買の主体となる外人勢が大きく買いを入れてきているわけではないところも気になります。ここから3月末までに2万円を目指すのは到底無理ですし、ぎりぎり1万8000円に載せたところで終了ということも十分に考えられます。それどころか16日にはFOMCも控えており、まさかの利上げ継続などがでた場合、米国株を中心に下落が進み、日経平均が巻き添えを食う可能性もあることから、外的要因で株価が下げられてしまい、PKOが失敗に終わる可能性も考慮しておかなくてはならない状況にあります。

※日経平均推移チャート
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PKO相場に失敗すれば消費税上げ再延期で衆参同時もしくは6月衆院選も

現政権は3月末までPKO相場でなんとか株価を底上げし、新年度も参議院選挙前まで安定した株価と上昇を確保するためにあらゆることを行うつもりのようですが、まずこの3月末に底上げを失敗した場合、消費増税を再延期し、7月衆参同時選挙か、もしくは6月衆議院議員選挙を実施する可能性がでてきています。金融機関の調査、算定によると量的金融緩和をやるよりも、この時期に消費増税を延期したほうが景気は回復し株価も上昇する可能性が高いという見方があるだけに、4月以降これを繰り出してくる可能性もまだ残されているといえます。

ただ、この場合まったく面白くないのは財務省と日銀で自民党の単なる選挙対策のために金融政策をどこまで協調的に実施してくるのかも注目されるところです。

黒田日銀は15日には追加緩和を見送り、温存する可能性大

ご存知のとおり、3月15日、FOMCの1日前に日銀では政策決定会合が開かれますが、1月の失敗を払拭し起死回生の追加緩和がでるのではないかといった一部の期待もあるものの、政権の動きから、このタイミングに量的な追加緩和を発表した場合、完全に玉切れになる上、これで安倍首相がまたしても消費増税再延期などを持ち出してきた場合には2014年10月末に続き二度目の梯子外しを食らうことになることから、今回は緩和を見送り、4月以降に実施を温存するのではないかというのが投機筋の見方になってきているようです。

とくに1月にマイナス金利を導入して事実上円安にすることを大失敗しているだけに、ここで量的金融緩和を繰り出してしまうと、その後の手立てを完全に失ってしまうことも考えられ、翌日に控えたFOMCの動き如何では円安に逆戻りもありえますので、この時期に政策の先出しをしたくないのが黒田総裁の本音ではないかと思われます。

日経平均は上昇しても果たしてドル円は追随するかが問題

ここ数ヶ月では、日経平均の1万8000円レベルというのはドル円では120円以上をつけていたレベルであり、仮に日経平均が政権のPKO相場により1万8000円を回復させることができたとしてもドル円がここから120円まで一気に戻ることは到底考えられないのが現状の相場状況です。

ドル円は一旦111円あたりを底にしてダブルボトムを形成したようなチャートになっていますが、実際には2月16日につけた114.89円すら回復しておらず、テクニカル的にはダブルボトムにはなっていないのが実情です。
また3月に入ってからは、これまで比較的連動感の強かった東京タイムでさえも日経平均は続伸してもドル円はついてこない相場展開が継続中であり、日経平均さえ回復すればドル円も自動的に上昇すると考えるのはかなり無理のある動きになってきている点も危惧されます。

まずは114.89円を抜けて確実にダブルボトムを形成させ、以前の黒田ラインと呼ばれる115円台をつき抜け、年初からの高値と安値の半値戻しにあたる116.20円レベルまで戻さないことには、4月以降また下値を追う展開に逆戻りする可能性が高まっている状況です。特に20ヶ月移動平均を明確に割り込んだ状況はまったく変化していませんので、これを見て売りに回っている海外の投機筋は一旦はかなりの利益を確保できたため買戻しをかけただけであり、ドル売り円買いをやめたわけではないところも危惧されます。

来週以降の各国の中央銀行政策決定会合次第では、ドル円は4月を待たずに再下落も想定しておく必要があるといえるわけです。

投機筋は依然ドル円を下方向で見ている

※CFTCトレンド
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CFTCが4日に発表した1日時点の建玉報告によるとCMEの通貨先物市場で投機筋の円の対米ドル持ち高は売りと買いの差し引きで5万9625枚の買い越しとなっており、前回の5万2734枚の買い越しから6891枚増加、つまりドル円のショートはまだ増え続けている状況にあります。

120円台などでショートにした向きはまだ継続保有中ですし115円が近づいたところでは戻り売りを積み上げている投機筋が依然多いことを示唆する内容となっています。さらに、こうした動きを外郭的に支援する形になってしまっているのが輸出関連を中心とした実需のドル売り円買いの動きです。1月29日の日銀のマイナス金利発表直後には121円まで戻したドル円ですから、多くの実需筋が一定に安堵感に包まれ、2月以降おもむろにドル売りの手当てをすることにしたようですが、実際にはマイナス金利効果は3日持たずに111円台割れまで10営業日ほどで10円以上下落することとなっています。さすがにこれには多くの輸出勢が慌てたようで、足元では114円台を割れたレベルでもドル売りがではじめていますから、せっかくPKOがドル円を持ち上げても一番売りを持ち込んでくるのは本邦の輸出勢というきわめて皮肉な状況が継続中です。しかも3月は期末決算であることから海外拠点からのレパトリエーションも進んでおり、ドル売り円買い需要はことのほか大きくなる時期なのもドル円の上昇を阻む要素になっています。

まとめとして

とにかく年度末までは政権主体のPKO相場が継続しそうです。しかしこれで本当に株価戻しに成功するのかどうかは依然不明といえます。というのもこの3月はあまりにも外的要因が多く、GPIFをはじめとするPKOと財政出動だけで株価が単純に戻るほど簡単ではないからで、消費税増税延期が決まるようなことがあると政権と財務省の不協和音も大きくなり、今後の日銀の動きにも変化が見られる可能性すらあるというところに差し掛かっているのです。ドル円の動きもこうした状況を反映し、かなり難しい局面におかれていることだけは事実です。


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