トランプが目指すのはドル高?ドル安?別れる市場の見方を検証

トランプ大統領就任以降FXを手がける個人投資家にとっては非常にやりにくい相場が継続しています。
特にドル円は日足が5日移動平均線を挟んで上下する日替わり相場の展開を見せており、下げたと思った翌日には上げになり、下落局面では日に何度も大きなショートカバーがでる始末で、買っても売っても長い時間ポジションをもっていると必ず相場に引っ掛けられて損切りを余儀なくさせられる状況が今も継続中です。

※ドル円日足5日移動平均クローズアップ
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ひとつは投機筋しか相場に出てきておらず大きなトレンドといったものが一切ないことから売りがかさめば大きなショートカバーが現れ、逆に買いが積み上がりすぎれば自律的に投げがでて下落するといったまったく面白みのない相場が延々と継続していることが大きな原因といえます。

恐らく投機筋もそれなりに痛んでいることは間違いないものと思えますが、それとともに市場がトランプ政権の為替政策をドル高、ドル安に二分して想定していることがこうしたぶれを招く大きな原因になってきているともいえます。

そこで今回はドル円のドル高、ドル安双方の視点からその論拠を概観してみることで、果たしてどちらの可能性が高いのかについて考えてみることにしたいと思います。

トランプが事前公約した財政出動、減税を考えれば本来はドル高優位

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トランプ氏の大統領令は就任後矢継ぎ早に発令を進めていますが、肝心な主要政策となる財政出動や減税の規模などについては、議会での承認と立法を必要としますので、2月6日以降に開示される予算教書の内容がきわめて重要なものになります。

議会承認が得られるかどうかは別としてどのような規模や内容が織り込まれるかが明確になってきますと、また改めてドル高がかなり進行することも期待されます。

為替の視点から見ますと、財政出動による大規模な景気対策を行いますと、結果的には国債を増発することとなり、それにより金利は上昇することから自国通貨高になるというのはマンデルフレミングの法則でもよく語られるものとなっています。

つまりメキシコとの国境やカナダとのパイプラインの自前設備による建設、国内の道路などのインフラ整備に多額の費用が投入されれば、自ずとドル高は進むことになるものが普通の動きです。

また減税も大規模なものが行われることになれば消費に振り向けられる個人所得が増えることも想定され、こちらもドル高の基本要因として機能することは間違いありません。

今のところどちらの政策もどれだけの規模になるかが詳らかではないことからドル高のレベルを事前想定することはできませんが、本来ドル高は輸入コストを縮減するメリットもあり、強い国ならばドル高であってもまったくおかしくはないと言えるものです。

トランプの政策はドル高になると言うエコノミストやアナリストもこの非常にまともなロジックを最重視していることがわかります。

しかしトランプ政権自体がこの政策をもってドル高を志向しているかどうかということになりますとそれはまた別の問題であり、このあたりの見極め方がきわめて難しくなっているといえます。

インフレ対策でFRBが利上げを加速させればこれもドル高要因に

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財政出動や減税が当初の規模のとおり大きなものになった場合には当然インフレが進むことも想定しておかなくてはならず、今年3回程度予定されているFRBの利上げがインフレの進行に合わせて前倒し的に実効される可能性も高まります。

この場合には、当然ドルも上昇することになり、とくにドル円では両国の中央銀行による金融政策のコントラストがさらに高まることでドル高が明確に進むことも予測されることになります。

但しこれが10年債金利で3%を超えるような水準に達した場合、株式市場が耐え切れなくなり大きく下落する可能性もあるため、ドル高も長く続かないリスクをかかえることになります。

現状ではトランプ政権とFRBの親和性がどれだけ確保できているのかは全くよく判らず、FRBが前のめりに利上げを進めれば株価下落のとんでもないボタンを押してしまうリスクも高まっていると言えます。

足元の相場では金利高というのは二国間通貨の高安を決める上では金利の高い通貨が買われ、安い通貨が売られることが当たり前となっていますが、1995年より前の為替相場では通貨高を形成するのは貿易黒字か赤字かという部分が非常に大きかったのも事実で、トランプ政権はこうした足元の常識をさらにもとに戻す動きに出る可能性もあるといえます。

そうなると金利高イコールドル高にはならない時代が再来することも十分に考えられるわけです。

トランプの発言は自身の政策と整合性のないものも多数

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ただ、一方でトランプ発言は通常ならばドル高になるであろうとする動きと完全に乖離したものも多数飛び出してきており市場を困惑させています。

まずNAFTAを利用してメキシコでの自動車生産を行うのはまかりならんという話しなどに関して言えば、国内に工場施設を移転することまではできても労働力の単価が高く、しかも製造されたクルマなどの製品が適切な価格で海外に販売されるためにはどうしてもドル安を示現させることが必要になるのは間違いなく、製造業の国内回帰で雇用を増やすということであれば早晩確実なドル安が実行されることが必須条件となってくる状況です。

また、いきなり90日間の実施をさっさと大統領令で決めてしまったアラブ系の7カ国からの入国制限なども、特定国からの人の流入を止めるということは資金も国内に還流することを制限することにつながり、海外からの米国への投資や資金の流入を抑制することになるために、この部分だけでもドル安が進む傾向が強くなるものと思われます。

とくにアラブ圏から米国に投資を行っている向きも多いだけに単純な移民関連の入国規制ではすまない状況が待ち構えている可能性もあるのです。

また、ここへ来てトランプ自身が中国や日本を名指しで為替を操作していると公言していますし、トランプ政権が新設した国家通商会議のトップのピーター・ナバロもユーロ安相場を公然と批判しはじめていますから、自らの政策が招くであろうドル高とはまったく逆のドル安先導発言をはじめていることがわかります。

米国が貿易赤字をなんとか減少させるためにドル安を持ち出してくる可能性はきわめて高く、2月10日に実施される日米首脳会談においてもトランプサイドから明確なドル安要望が登場することが予想されます。

これまで国際的な暗黙の了解では金融緩和策のもとで示現する自国通貨安というのは一応許容範囲とされて故意に通貨安を演出しているとはみなされなかったものですが、トランプ本人に対してはそうした従来からの枠組みによる説明が簡単に納得されるものとは到底思えず、会談の結果どのような脅かしをかけられることになるのかでそこから先の為替に対する米国の姿勢というものはかなり見えてくることなるものと思われます。

全体としては貿易赤字国に対してはドル安政策をとってくるのでは?

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ドル高は結果として国益につながるといった従来からの発想に基づくエコノミストやアナリストの見方が根強いのが現実ですが、トランプ政権の場合には既存の発想の延長線上でものごとを考えていない可能性は根づよく、まず貿易赤字を減らすことを第一義的に考えているとすれば特定国をターゲットとしてドル安政策を強力に推し進めてくるリスクはかなり高いといえそうです。

まだまだ始まったばかりのトランプ政権ですから、断定的なことを言うタイミングではありませんが、少なくとも2月10日の日米首脳会談の結果を見れば為替に関してどのような強引な要請を日本にしてくるかでその方向性が理解できるようになるのではないでしょうか。

その意味でもこの会談の行方からは目が離せない状況です。

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ABOUTこの記事をかいた人

PN 今市 太郎

外資系コンサルティングファーム、外資系生命保険会社を経て独立ビジネスコンサルタントとしてビジネスプロセスコンサルティング、クラウドコンピューティングのリプレイスメントや海外のファンドのM&A投資コンサルティングなどに従事。 そのため、株の売買はインサイダーにならないようにFXだけに特化し2007年から本格的に売買をスタートし、9年の実績。 現在は月間5000PIPSから8000PIPS程度をコンスタントに獲得できるように日々精進している。