トランプ政権が為替相場に与える今後の政策履行について考える

オバマケアの代替案をめぐって米国の下院で採決をとって通過させられるかどうかが大きな問題となり、株も為替も思いのほか下落する相場が続いてきましたが、今回のトランプ大統領が繰り出してくる政策のほとんどは実施に向けての原資がまったく用意されていない

つまり、この先についても現在のような議会の法制化を通じて実施の可否が決まるような動きがでてくることになりそうで、そのたびに相場が振らされる可能性がでてきています。

そこで今回は今後のドル円相場に大きな影響を与える主要な政策の見通しと問題点についてまとめてみることにします。

米上下両院とも共和党多数だが圧倒的多数ではないところが大きな問題

確かに今回のトランプ政権では上院も下院も共和党が多数を占めていますが、重大な法案を通すための圧倒的多数ではないことから様々な制限を受けており、特に新たな法案を通過させるためにも今年の予算を確定させるところからスタートさせなくてはならないのです。

オバマケアの廃止や代案の法制化による予算の決着は本丸の減税を進めるためには必要不可欠な問題で、第三者の目から見るとえらく遠回りの案件から審議しているようにみえますが、実はこのオバマケアの問題を片付けないと減税の話しに進んでいけないというのが実情になっているのです。

とにもかくにもこの問題をフィックスさせないことには次の課題に議会は移れない状況ですから、市場が今頃心配しはじめている以上にトランプの政策が現実のものになるのには相当数の時間がかかる状況であり、夏以降にならないと全容の詳細が見えてこないことも想定しておくべきところにきているといえます。

次に控えるのは国境税の問題

またこのオバマケアの代替案の予算が確定すると次に問題になってくるのが減税の財源となる国境税の問題となります。

こちらはドイツなどが猛反発しており、このまま国境税を導入するならWTOに提訴も辞さずという状況ですから、全面戦争になるのは時間の問題のようです。

米国サイドもWTOを脱退しても実施すると猛烈なことを言い始めていますから、この先4月以降中国との交渉がスタートすればこの領域の国境税もしくは国境税調整による歳入の増加を確定させるのも至難の業になることが予想されます。

もちろん日本はその矢面に真っ先にたっている国となりますから、今後こうした通商交渉に絡んで為替のことが出るたびに円安が叩かれるリスクが急激に高まることとなり、本来ドル高のトランプ政策も事ある毎に円の水準が問題になりそうです。

ドイツのG20では初登場したムニューチン財務長官がほとんどの参加国を敵にしながらも、とうとう声明文を無理やり書き換えさせる強引な動きを見せていますから、この国が保護主義に動くのはもはや確信犯的なものであり、日本を除く関係各国とは相当な戦いに発展することも予想される状況です。

大型減税のほとんどの原資はここから捻出しようとしているわけですから、この領域は激しい議会での議論も登場することになりそうで、オバマケアの廃止・改善などとは比較にならないほと議会決定に時間がかかることも予想されます。

また、仮になんとか米中の交渉に妥協点が見出されて人民元がある程度の元高を維持した場合には今度は円がドルに対して安いことが邪魔になる可能性もでてくることが予想され、具体的な水準について米国から何か横槍を入れられるというリスクも高まりそうです。

減税策の詳細決定

オバマケアの廃案内容、ならびに国境税調整のめどがついてはじめて提出されるのが減税案ということになります。

こちらはトランプが事前に想定していた内容とは別に共和党が独自案をもっていますので、それに寄せる形になればなんとか夏が終わる前の段階までには素案が提示されることになり、2018年中に実施が可能になるかどうかが見えてくることになりますが、これも前段の交渉が大きく遅れることになれば2018年中実施自体が遅れることも考えられ、予断を許さない状況になりつつあります。

もちろん実施が遅延となれば為替に与えるネガティブな動きが示現することは間違いなく、ドル円の下落要因としては非常に注意が必要なものになります。

ドッドフランク法の廃止問題もかなり微妙

リーマンショック以降米国の商業銀行のあり方をことごとく規制することとなったドッドフランク法ならびにボルカールールについても銀行の利益を圧迫するという理由から廃止案が強く打ち出されていますが、さすがに共和党の中にもこれには慎重な意見が多いようで、これまでNYダウの上昇を大きく支援しつづけてきた米国の銀行株はこの先ドッドフランク法廃止が現実化しない場合には大きく巻き戻しになる可能性もでてきているのです。

こうなるとNYダウの推移にも大きな影響を与えることになることからこの法案がどのように議会で決着されるのかも非常に気になるところです。

BOEのカーニー総裁などもこのボルカールールの廃止には相当辛らつな発言をしており、バブルを放置するからこそ問題が起きると明確に言いぬけていますから米国議会がこのまま廃止を認めるかどうかはかなり微妙になってきている状況です。

インフラ投資の総額設定

直近の予算教書では、トランプがこれまで口にしているインフラ投資についても具体的な投資内容はまだ明らかにはなっていない部分がほとんどです。

株式市場はこの領域についても非常に大きな期待をしていますが、この投資額については国境税をはじめとするほかの材料の形がついてからはじめて見えてくることになりますから、果たして今年後半までにどこまでの詳細策が開示させてくるのかも問題になりそうです。

インフラ投資については借入金でまかなうことになることと思われますが、そもそも小さな政府と志向する共和党の議員がこうした大胆な政策をどこまでエンドースすることになるのかも相当大きな問題になりそうで、一筋縄では決着しないことも考えておく必要がありそうです。

FOMCメンバーの入れ替え

既に3月利上げを決めて今年年間3回の利上げ意向を明確にしているFOMCですが、ここからは5人の空席の部分をトランプがどのような人物を送り込んで埋めるかに注目が集まります。

まずドッドフランク法の廃止に激怒したタルーロ理事は既に4月退任を明確にしていますから、副議長を含めて最大5名の人物がトランプ政権から送り込まれることになり、この先の利上げの判断はそう簡単に進まなくなる可能性もでてきています。

こうなるとこれ以上の利上げが止められることも十分に考えられ、さすがに利下げこそ行われないにしてもこれ以上の利上げが止まるとなると株と為替に与える影響は大きなものになりそうです。

順序が重要になる政策協議

このようにざっと並べてみただけでもトランプが口にしている主要な政策を実施にこぎつけるためには、理路整然とした政策決定の順番を遵守することがきわめて重要で、どれもこれもを並行して詰めていける状況ではないことがお分かりいただけることと思います。

これをひとつひとつオンスケジュールでこなしてくのは相当な無理があり、足元で市場が懸念しているような政策の遅れの問題はここからも随所の局面で問題が顕在化することになりそうです。

つまり市場の期待と乖離が出るたびに相場は下落のリスクに直面することになるわけです。

こうして見ますと今年後半にかけて不安定な相場状況を乗り越えながら進んでいかなくてはならず、昨年末にとにかく期待感だけから買い上げられた相場状況とは異なる時間帯を過ごしていく忍耐強さが必要になりそうです。

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ABOUTこの記事をかいた人

佐藤 まさむね

ブログ管理人。FX歴2007年~、トレード手法で使うのは水平線、ダイバージェンス、ヒドゥンダイバージェンス、プライスアクション、フィボナッチ。FXの月間最高実績2500pips、最近は暗号(仮想)通貨にハマり主にアルトコインに分散投資中。FX&暗号通貨好きな方との情報交換を欲している。