トランプ火柱相場での利益獲得・生き残り法を考える

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
※この記事は554で読むことが出来ます

2016112001

トランプ勝利から1週間以上が経ちましたが、株も債券も為替もまったく一息つくことがなく、ほとんど火柱相場の様相を呈し始めています。

とにかく様子見を決め込んでいても戻り売りなどのエントリータイミングはほとんど訪れることがなく、参加できないままに年末を迎えてしまいそうなとんでもない勢いになってきています。

果たしてここからどうやって相場にエントリーすべきなのかについて、今回は考えてみたいと思います。

とにかく債券と株、為替のロジックがまったく無視されている状況

本来、債券為替の関係には一定のロジックが働いてきたのが相場の鉄則でした。

債券金利が上がりすぎれば単純に債券から株に資金がシフトするだけでなく、株も売られるのが相場の鉄則なわけですが、足元の動きはどれだけ利息が上昇してもまったくお構いなしに米国の株式相場は棒上げ状態が続いています。

また、その債券自身も売られるだけ売られてしまい金利はまったく一息つかずに上昇を続けています。

残念ながら日ごろからの発想ではこの相場を生き抜いていくことはできません。ということで来年1月20日までの限定ということで別の発想で相場にエントリーしていくことがどうやら重要になりそうな状況となっています。

NYダウは1万9000ドル超で2万ドルまで走る可能性大

今年も米系のヘッジファンドはまったく儲からずに年末を迎えようとしていますが、降って沸いたトランプ相場の上伸を明らかに煽っているのはこの連中であることは間違いなく、すでに目と鼻の先に迫っているNYダウが1万9000ドルを超えた瞬間に、年末までとにかく2万ドルに向けて買い上げる思惑のファンドがほとんどのようです。

ということは感謝祭で取引おしまいではなく、FOMCの手前までは全力疾走で株を買い上げるアルゴリズムの動きを見ることができそうな状況になっています。

どうもほとんどのファンド勢はトランプが実際に大統領に就任する前に前倒しで利益を確保してしまいたいようで、ここからは株についてはレベル感で売り向かうと相当踏み上げられてしまうリスクがありそうです。

当然年末までは日本株もその動きになんのロジックもなくついていく可能性がありそうで、すでに1万8000円まで来ている日経平均はこの調子ならプラス1000円もありえそうな状況になってきてます。

トランプが口を開かないからこそ示現している暴騰相場

足元の異常とも思える相場展開は、トランプが余分なことを一切口にしないが故に実現している相場でもあり、彼が実際に来年1月20日に就任して具体的な政策について口を開くようになると事態が一変する可能性が高くなりそうです。

いくら上下両院共和党がマジョリティを形成といえども、トランプの打ち出した政策はすべてが共和党で認められる内容ではなく、とくに財政出動はその規模がどのレベルにとどまるか次第では、一定の市場の失望も十分に考えられる状況といえます。

ただ、減税案についてはもともと共和党内で議論されてきた枠組みをなぞっていることから2018年についてはかなりプラスに働く可能性が高まっているといえます。

ドル円は頭を抑えられるリスクが高まっている

ドル円の日足チャートを見ますと、すでに106円台にあった200日移動平均線を明確に上抜け、大陽線もでているぐらいですから相場がすでに転換している可能性があり、大枠でドル円は依然円高の中の動きではあるものの、一定のレベルまではさらに上昇する動きになりそうな状況といえます。

※ドル円日足200日移動平均線
20161120_02

ただし、ドルインデックスでいいますと年初来高値を超えて101をも上抜ける上昇をしていますから、これまでの米国政府の動きからすればそろそろ要人がけん制発言をはじめるタイミングにさしかかってきているともいえます。

※ドルインデックス11月18日
20161120_03

政権交代にさしかかる時期ですからルー財務長官はあまり登場しなくなるのかも知れませんが、これまでFRBのイエレン議長でさえもドル高を明確にけん制する発言を行っていますし、なによりトランプがなにかこの件で口を開くリスクも高まっているといえます。

なにしろ財政出動はそれなりの予算とプロセスが必要ですが、こと為替に対するクレームは一切金のかからないアクティビティであるだけに就任前といえどもトランプが吼える可能性は考えておく必要があります。すでにそのレベルに相場は差し掛かっているといえます。

チャートをテクニカル的に見ればまだ上昇できる余地は残されていますが、すでに101円台から短期間に10円上がっているわけですから、今の流れがどこかで遮断される動きがでて急激に相場が下落するリスクだけは考えておく必要があります。

日銀の債券指値買いも米国サイドでは問題視されるリスクが上昇

17日の東京タイム、仲値を超えてずるずると下がり始めたドル円にいきなり吹き上がりがみられました。

また要人の発言かアルゴリズムの誤動作かと思ってみていると日銀が指し値オペを行ったという内容がヘッドラインを流れました。

すでに報道などでもご存知のように、あらかじめ指定した利回り(価格)で国債を買い入れるのが今回の日銀による指し値オペのやり方で、無制限買い入れを基本としています。
これはある意味での債券市場への介入であり、金利の上昇を抑制するとともに明らかにドル高円安を狙ったオペレーションと米国の金融当局から指摘を受けても逃げ場のないものになりつつあります。

とりあえず足元では今回の米国の金利上昇はあくまで米国サイドの事情であることから問題視はされていないようですが、ややもすれば為替操作国に認定されかねない状況であり、これもかなり冷や冷やさせられる動きとなっています。

ドル円は下値での買い余力は旺盛な状況

ただ、ドル円についてはこの相場上昇の流れにほとんどの個人投資家がついて行けておらず、108円以下の下値ではかなりの買い意欲があることから簡単に下落もしない状況になりそうです。

また日足が200日移動平均を上回っていますからこれが解消しないかぎりは下落は買いで向かう必要があり、どこまでひきつけて買うことが可能かがここからのポイントとなりそうです。

一方上値で戻り売りが優勢な国内個人投資家

その一方で国内の個人投資家はかなりいい線まであがったドル円を見て戻り売りに挑む状況が顕在化しています。

※個人投資家注文動向(外為どっとコム)
20161120_04

この状況は102円台から一気にドル円を買い上げてきている海外のファンド勢もよく理解しているようで、さらにここからドル円を買い上げて個人投資家のストップをつけさせて上値を追う動きは来週も継続しそうな状況です。

したがって、買いについていくのもそれなりのリスクが発生するレベルですが、かと言って戻り売りも踏みあげられるリスクに直面していることがわかります。

ここからは債券金利と株価の状況次第ですが、NYダウが本当に年末に2万ドルまで届く動きになるとすれば、タイトなストップロスをおいてとにかくドル円も上伸相場についていくしか方法はないように思われます。

足元では投機筋による利益確定売りも出始めていますから一旦調整がでる動きが予想されますが、下げたところでは丁寧に買い下がって再度年末に向けての上層を狙うのが得策となりそうです。

個人的にはどうみてもこの短期間に111円超というのはあきらかにやりすぎ感が満載の感がありますが、アルゴリズムが強引に展開する相場では人の裁量取引よりもオーバーシュート気味に相場が動くようになっていますので、買いのサインがでたらしっかりストップロスをいれながらついていくのが年末までの相場のベストシナリオになりそうです。

ただし、相場についていくとしても年末で一旦終了させ、年明け以降はやはり様子を見る必要があります。

今回相場を主体的に動かしているのは明らかに投機筋ですから買ったものはどこかで必ず反対売買が登場するのは間違いなく、上昇した相場はそれなりの下落をともなって収束する動きとなることは覚悟しておく必要があります。

なかなかややこしい相場ですが、年末までの時限オペレーションと割り切ってトレードをする覚悟がいりそうな状況です。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*