円安は幻想にすぎない!?為替相場が円高に動く原理原則とは

あなたは、経済が強い強い国家という言葉を聞いてどういうイメージをお持ちでしょうか?
たとえば、企業の業績がいい、というのは株式投資をやっている人の発想に近いですね。

ではこれが日本人が行うFXの投資であればいかがでしょう。

企業の業績がいい

これを為替相場、FXで言い換えると、「日本が強い」になります。

ということはイコール「円の価値が高い」という意味になりませんか?

ところが、日本人は戦後、アメリカによって1ドル=360円に設定されてその後、今年の2015年に至るまで円安が国是と思っている節があります。
しかし、この発想、よく考えるとおかしいですよね。

国家が強いということは株式も高い、通貨も高い、金利も高いということになると思います。

しかし、現状の日本は、

  1. 株式は高い
  2. 金利はゼロ
  3. 通貨は安い

というように、強い国家の要件は満たしていません。

本日はこの、「円安」と「円高」について市場の原理原則を交えて深く掘り下げていこうと思います。

日本の為替に対する考え方

よく、アメリカ人を怒らせると「アメリカ!アメリカ!」と叫ぶシーンは映画等で見ます。
また、今後の大統領選挙でも弱いアメリカを訴える大統領候補など間違っても当選などアメリカではしません。

アメリカ人のメンタリティーとしては強いアメリカ、強いドルは希望や夢であり実現可能なものだと思っているからです。

ところが、日本では円安を訴えると国会議員の選挙で当選します。
今年は、戦後70年になりますが、未だに敗戦気分の抜けない日本人というのは感覚がずれているのではないか?と思うわけです。

そもそも、日本を360円という超円安での固定レートで為替相場をスタートさせたのはアメリカの敗戦国への配慮になります。
この360円→316円→308円という固定相場から変動相場になってから日本はずっと円高のままです。
しかし、これは、敗戦国日本に対しての世界の配慮です。
どうか、日本に立ち直ってほしいという思いになります。

その期待を受けて、日本は今では中国に抜かれたとはいえ、世界第三位の経済大国になります。
上位のアメリカ、中国、インドの人口をみれば明らかなように、人口が多い国ばかりです。
GDPはたいていの国では個人消費が大きな割合を占めますので人口の多い国ほど有利になるのが実態になります。

そうやって考えて行くと、日本やドイツなどは実質的に世界でも有数なおカネ持ちの国になります。

そんな国、日本が円安を望むなんて弱い国からみればなにやっているの?
という感覚になって当たり前です。

日本で嫌われる行為、「弱い者いじめ」です。

ですから、いつまでも敗戦国気分で円安がいい、なんて思わずに日本は強い国、という誇りをもってほしいとは思います。

円安を望むなんて、アホらしいと個人的には思います。
それは、輸出企業のエゴであって正しい姿ではないと思います。

マーケット上の強い国家の概念

マーケットでは、強い国家の概念には、

  1. 株高
  2. 金利高
  3. 通貨高

になると思います。

これをマスコミ等の報道では株高、通貨高、債券安という表現になります。

債券が安いということは相対的に金利が高いということになりますので、債券安と金利高は一緒のことになります。

たとえば、マーケットが暴落するときには日本のマスコミは日本のバブル崩壊以降から最近まではトリプル安と表現したものです。

  1. 株安
  2. 債券安
  3. 通貨安

ですね。

この3点が揃うと、暴落になります。
最近の一番の大きな事例はリーマンショックになります。
当時のアメリカマーケットは下手をすればアメリカが巨額の債務によって倒産するぞ、デフォルトするぞ、という根拠のない噂がマーケットを逡巡して通貨安、債券安、株安のトリプル安になりました。

直近のトリプル安

直近でのトリプル安の事例としては、5月6日にニューヨークでIMF専務理事のラガルド氏と、FRBのイエレン議長の非公式な会談後に受けたインタビューにて。

イエレン議長が、

「米国の株式は高すぎる、長期金利が安すぎる」

と、発言した直後のニューヨーク市場は株安、通貨安、債券安のトリプル安でした。

こういった流れですと、通常はこれをきっかけに、この発言の主がイエレン氏ではなければ大暴落になります。

しかし、FRB、ないしはイエレン氏は世界の経済成長とアメリカの成長を願って必死に仕事をしてきたのです。
その張本人が、アメリカのマーケットを暴落させたら洒落になりません。

ですが、通常はこういった流れができると、1週間はその流れができてしまうのです。
しかし、市場が冷静になって発言主がイエレン議長だと考えると、そんなことはあり得ないと1日でその流れが止まってしまったと考えられます。

イエレン議長の真意

このイエレン議長の真意を巡って様々な憶測が今現在、流れています。
株が高いという真意は、アメリカのGDPが年初3.5パーセントという予想でしたが、年率0.2パーセントという数字が発表されました。

年初、ニューヨークダウが17500ドル近辺であったのですから0.2パーセントしか成長しないというと現在の株価は高すぎますよね。

※2015年5月22日現在のニューヨークダウは18232ドル
dow20150522
※出典 http://nikkei225jp.com/

簡単な計算で17500円に3パーセント上昇を掛け合わせると、18000ドル近辺が妥当な価格になります。
年間3パーセントの成長でも、本当に簡単な計算になりますが18000ドルなのですから、妥当といえば妥当でしょうが、0.2パーセントになると、妥当な金額は17535ドルになります。

しかし、1-3月期のGDPの期待値を買ってしまっているのですからその期待値分は売られなくてはいけないというロジックになります。
こう考えていくと、今の株価は高すぎるというイエレン議長の発言はよくわかりますし、妥当だと考えることができます。

金利が安い、という発言の中に、長期10年債に関してタームプレミアムという表現を用いています。
このタームプレミアムという真意は何かということが、日本の学者連中にはあまり理解されていないようです。

タームプレミアムとは、同じ期間に短期債を何度も購入する代わりに長期債を保有する際、投資家が求める上乗せ金利を指す。
※出典 THE WALL STREET JOURNAL

個人的には、この言葉通りの意味になると思います。

通常の金利推移と、投資家の行動

リーマンショック当時、世界中の投資家は何をしたか?といえば、マーケットに投資しているおカネを全部現金にしたのです。
ですから、債券は暴落時でも買われるのですが、アメリカそのものが無くなってしまうかもしれない、という疑念がマーケットにも渦巻いていましたので、とにかく、ドル以外の通貨の現金でという思いが強かったのです。

ですからトリプル安になったのです。

通常は、リスクの高い株式を手仕舞いし、債券を買いにいくのが暴落時の投資家の正しい行動になります。
これは、よくみなさんも見ていると思いますがリスクオフ、リスク選好と、リスクオン、リスク回避という言葉によく表現をされます。

通貨の世界ではリスクオン、リスク回避の場面になれば、オーストラリアなどの高金利通貨を手仕舞いして、ドルやスイスなどの安定的通貨に乗り換えることを指します。
株式の世界では、リスクの高い銘柄からリスクの低いディフェンシブ銘柄に乗り換えるという行動のことを指します。

金融マーケット全体の話では、株などリスクが高いマーケットから撤退して、債券など金利などが安定的に稼げるマーケットに移動をすることを指します。

ですが、リーマンショックではアメリカそのものが危ないという噂が流れたので、アメリカの債券までもが売られてトリプル安になったのです。

通常のリスクオン、リスク回避時には債券が買われるものなのです。

イエレン議長のタームプレミアムの意味

タームとは期間、プレミアムというのは簡単にいえば利子、利息とお考えください。
たとえば、日本の長期金利は年0.4パーセント程度だと思います。

日本では日本銀行が年間2パーセントの物価の上昇を誘導しているのに、10年で4パーセントの金利しかつきません。
つまり、10年間日本の国債を持っても4パーセントしか金利がつかないなら、誰も持ちません。
なぜなら、年間で2パーセント以上の金利がつかなければ、実質、長期金利をもつことは経済学上損になるわけですから。

簡単にいえば、今の銀行預金は、年間の物価上昇率以上に金利がつかなければ、損になるということ、目減りをしているということになります。

つまり、イエレン議長は、それを指摘しているのです。
暴落時の投資家の行動は株を売って、債券を買う、という行動になるのですが。
債券のステークホルダーからみれば、債券をもてばもつほど損になるのに保有をしている。

10年間債券をもっていても損になることはわかっているのに、保有をしていると指摘をしているのです。
これが、イエレン議長のタームプレミアムの意味になります。

債券保有者ではなく、借金をする側の意味

10年間の借金を申し込む立場になって考えてみましょう。
10年間で年0.4パーセントの金利でおカネを借りたとしましょう。
ですが、10年後の物価上昇は、10パーセントとなっているとします。

そうなると、差し引き9.6パーセントの借金に減額になります。
そうすると、借金をしている人は額面上は、借金の金額を100とすれば、100.4の金額を払うことになりますが、実際は通貨の価値が10パーセント下落することになりますので、実際に支払う金額は89.6ということになります。

これは、まともな経済でしょうか?

これが、まともではない、とイエレン議長が指摘していることなのです。

アメリカ経済はまともでない理由

アメリカ経済は1-3月期が、日本の報道は絶好調という報道をしていました。
それは、当たり前の話なのです。

だって、金利が実質「ゼロ」どころかマイナスなのですから。

これからおカネを借りて設備投資をしたら、実質の支払い金額はマイナスになるのですから景気がよくなって当たり前の話なのです。

アメリカ経済の1-3月期は、株高、債券安、通貨高でした。

この1-3月期の低成長の原因を、FRB、IMFはドル高のため、と明言をしています。
だから、1-3月期の経済成長は0.2まで落ち込みましたと説明をしています。
ですから、現在、市場ではドルに対して円以外は全部ドル安になっています。

おかしい経済で、景気がよくなってもFRBは納得などしていないのです。
そのドル高の原因を、債券市場にあると指摘しているのです。

ドルで借金をしたら実質の支払いは、マイナスになる。
だから、ドルの金利を上げるという行動にFRBは出ているのです。

この現象は先進国はどこも起こっています。
先進国、日米欧の金利は実質マイナスの金利になります。

だから、新興国や途上国などは先進国からおカネを借りてそれをその通貨で返済をするという方法を取っているのです。

返してもらうおカネは実質目減りをしていくのだから、先進国の物価は上がらず、デフレに近い状態に陥るのです。
通貨安を放置すると、最も怖い「デフレ」になるのが経済なのです。

やっと世界の首脳が通貨安競争はダメだと気付き始めた

冒頭にお話した、強い国家というのは通貨高、株高、金利高にならなくてはいけないということをお話してきました。

この一点でも欠けると経済が不調になるというのに気付き始めているのです。

ですから今後は通貨高競争の時代に入ってくると思われます。

ちなみに、アメリカ経済の不調というのは、株高、通貨高なのに、金利が安すぎたので、経済が不調になったのです。
株、通貨高に対して相対的に金利がゼロということが変調をきたしたのです。

返してもらうおカネが少なければ、物価の上昇はなくなるのが当たり前です。

日本の場合はどうなのか

日本は、通貨安、金利安、株高です。
数年前までは、トリプル安状態が何年も続いたのですから、これでも「まし」になったほうでしょう。

しかし、世界の首脳は、強い国家はトリプル高にバランスよくならないといけないということに気づきはじめました。

日本の場合はバブル崩壊から20年近く続いた金利安を解消しようという動きに出ています。
それが、先日の浜田内閣参与の為替相場は円安すぎると言及したことに始まります。

内閣官房参与の浜田宏一・米エール大名誉教授は2015年4月13日夜のBSフジの「プライムニュース」で、購買力平価からすると「120円はかなり円安。105円ぐらいが妥当」との見方を示した。
※出典 ブルームバーグ

この発言は通貨安にしておいても再び、デフレに陥ることはない、という趣旨になります。

JGB10年物の推移をみていると完全に日本の長期金利は底を打ったと思います。
これから低金利を脱して、金利上昇の局面になっていくと思います。

日本は国家財政が破綻寸前ですが、国際的な債務は世界一持っています。
日本の金利が上昇すれば一斉におカネを借りた国が日本円で返済をします。

つまり円を買う行動に出るということです。

ここで金利を上げる意思を明示してくる姿勢が、ここ数年内に示現してくると思います。
マーケット金利が上昇してくれば同時に円高に動くのではないかと思います。

いつまでも円安に幻想を抱いていると手痛い目に合うのではないでしょうか。

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