2017年、日米の為替と株と債券の関係をまとめてみた

2017年3月15日のFOMCをはじめとして様々なイベントをこなし、為替相場はまた新たなテーマを探す時間帯にさしかかってきていますが、ここからは債券と為替との関係株価との関係をチェックすることが為替の先行きを想定するために重要になってくると思われます。

そこで今回は債券と為替、株価との関係をドル円を中心に見てみたいと思います。

債券金利と為替の本来的な関係

本来は各国の中央銀行が決める政策金利の差で通貨ペアというのは売買されやすくなるのが基本となります。

たとえばドル円で言えばFRBの利上げ姿勢を反映して金利の上昇する米ドルのほうが限りなくゼロ金利に近い政策を維持している日本円よりスワップという面でみれば買われやすいのは確かです。

ただ、金利差で通貨が買われるというのはここ10年ぐらいの動きであり、それまでは貿易黒字や赤字の額をみて通貨ペアの売買を判断していた時代が長く、必ずしも通貨の名目金利だけでは強弱が決まらないというのもまた事実なのです。

ここへ来て米国がドル高になりやすい政策を採りながらもドル安を志向するようになっていますが、こうした政治的な環境下では金利差だけでドル円が動かなくなる可能性も考える必要がでてきている状況です。

とくに実効金利(名目金利からCPIの上昇率を引いた数字)で比較してみますと、ドルと円というのはそれほど大きく異ならないということもあり、単純に名目金利だけで比較する時代ではなくなっていることもまた事実です。

このあたりは金融の専門家でも公然と名目金利の差だけからドル円がこの先ドル高を示唆していると口にしている向きも多いので意外感があるかもしれませんが、実は金利差だけで語れないことがたくさんあることだけはしっかり覚えておく必要があります。

また、ドル円の歴史では金利差で動かなかった時期が非常に長かったことも覚えておいて損はないです。

米国がQEをはじめてから債券と株とドル円が上昇する特殊な相場が示現

その昔は債券が買われれば株が売られるというローテーションが比較的しっかりとしていた時期があったのですが、米国が2008年のリーマンショックの後、景気浮揚のために過度とも思えるQEをはじめるようになってから余剰資金が世界的に市場を回遊するようになったことから米国では株も債券も買われて結果としてドル円が上昇するという時代が結構長く続くようになっています。

足元の米国相場では債券は売られ金利が高くなっているにも係わらず株も買われるという、昔からの相場を知っている関係者にとっては理解しがたい特別な状況になっており、これまでの動きとはまた異なる状況が示現しつつあり、昔からの尺度では債券と株と為替を語れない市場になりつつあることがわかります。

ただ、ここから米国が利上げを加速すれば10年もの国債の金利も3%を超えることが予想され、ここまで金利が上昇したときに果たして米国の株価が耐え切れるかどうかという問題も出始めるリスクを考えておかなくてはなりません。

日本株は米国株価とドル円のレベルの2つが強力に影響

米国の株と債券と為替は足もとではこれまでの整合性が取れなくなっており、唯一為替は米国10年債金利に非常に忠実に連動して動くようになってきています。

とくに2016年末あたりからは10年債金利とドル円は完全にシンクロナイズして動くようになっていますが、いくら金利が上昇しても株価がひとたび大きな下落を示現しはじめた場合には、相場全体がリスクオフになることから、ドル円も大きく円高に振れるリスクもでてきますので、常に株価を意識する必要がでてくることになります。

※米国10年債金利とドル円の推移

一方日本株に関しては、下落状況では日銀が継続してETFを購入していることから、大きくは下げにくい極めて特殊な相場状況が続いていますが、自律的な調整もないことから外国人投資家が積極的に日本株を買う行為に出ない限りは比較的膠着した動きになりがちです。

日本株の場合、米国株の上昇や下落とドル円の上下に非常に敏感に反応してきていますが、足もとでは米株が上昇しても単純に連動しなくなりつつあり、為替がより影響をあたえる時間帯も多くなってきています。

一方米国株が大きく下げたときだけはしっかり影響を受けるようになっており、ドル円も含めて米国株の下落局面には想像以上に反応して下落するようになってきています。

FRBの利上げ再開で米国債金利は上昇のはずが需給から下落傾向に

2017年3月15日にFOMCにおいて利上げが決定して以来、米国債は売られすぎだった状態に買い戻しが入り一時的に金利が下落するという動きを見せています。

政策金利が引きあがったのに需給の問題から金利が下落するというのはなかなか素人にはわかりづらいものがありますが、現状では米国債の売り残は市場最大の規模にまで膨れ上がっていますからこれが解消されない限り米10年債金利も上昇は見込まれず、この金利と連動する動きが続くかぎりドル円も簡単には上昇過程に戻らない可能性が高まっています。

このあたりの債券金利の動きは相場を非常にわかりにくくしていますが、実体はやはり需給に大きな影響を受けているのです。

新債券の帝王の異名をもつダブルラインキャピタルのCIOをつとめるジェフリーガンドラックは一旦低下した米国10年債利回りがその後上昇し、今年の年央までには3%を超えると予想しており、その段階が株価が下落しはじめた場合には、想像以上の大きな下げをつくるきっかけになると予想しています。

リーマンショック後すでに93ヶ月も上昇を続けている相場ですから、ここからはいつ調整が入ってもおかしくはない状態で、ここへ来て多くの投資家が米国の株式市場のクラッシュの可能性を指摘し始めている点は見逃すことが出来ない状況です。

ただ、今すぐにそうした状況が起きるということではなく、ひとつのポイントとなるのは、長短金利差がほとんどフラットになる状態、つまりイールドカーブにまったく傾きがなくなった状態のときにこれまでも大きな下落が起きているといいます。

したがってここからはこのイールドカーブの状況にも十分な注意が必要になりそうです。

イールドカーブとは、縦軸を「債券の利回り」横軸を「債券の残存期間(満期日までの期間)」として、両者の関係を表す曲線のことを言います。 残存期間(満期日までの期間)の短い債券の利回りよりも残存期間(満期日までの期間)の長い債券の利回りの方が高い状態のことを「順イールド」と言い、イールドカーブは右上がりの曲線になります。

※https://zuuonline.com/archives/15724より引用

※米債イールドカーブ(長短金利差)出展FT

現状のイールドカーブは長期のほうが利率が高いためしっかり右上に上昇するカーブを描いていますが、これが左から右にむけて完全にフラットな図になってくるとかなり株価にリスクが高まると言われていますので参考にされることがお勧めです。

ドル円はきわめて政治的な通貨ペアであるため、今後も政治の影響を受けやすい

このように株と債券、為替の関係というのは、一昔前の関係とかなり異なっており、株がこうなれば、あるいは債券がこうなればドル円をはじめとした為替がこうなるといった定石がうまく効かない状況に陥りつつあることがご理解いただけると思います。

とくにトランプ政権になってからは大型減税やインフラ投資だけを考えれば普通にしていればドル高になりやすいものの、通商政策と為替の面では米国政府はあきらかにドル安を志向していますから、そもそもこの部分だけでも為替政策との整合性に欠けるものとなっていることが理解できます。

さらにFRBは低金利を望む政権とは別にさっさと利上げを始めていますから、この部分にも食い違いがみられるのもまた事実です。

こうなりますと債券と株から為替のこの先の動向を占うのは非常に難しい状況にあり、政治的な鶴の一声からドル円の上昇の頭が無理やり抑えられることも考えておかなくてはならないところにさしかかってきています。

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ABOUTこの記事をかいた人

PN 今市 太郎

外資系コンサルティングファーム、外資系生命保険会社を経て独立ビジネスコンサルタントとしてビジネスプロセスコンサルティング、クラウドコンピューティングのリプレイスメントや海外のファンドのM&A投資コンサルティングなどに従事。 そのため、株の売買はインサイダーにならないようにFXだけに特化し2007年から本格的に売買をスタートし、9年の実績。 現在は月間5000PIPSから8000PIPS程度をコンスタントに獲得できるように日々精進している。