想定外の強い米・雇用統計を受けて12月利上げ期待からバブル相場継続展開か

11月6日午後10時半に発表となった10月分の米国・雇用統計は、非農業部門雇用者数が27万1,000人増と、2カ月続いた低い伸びから一転して大幅に急増することとなりました。
失業率も2008年4月以来7年半ぶりの水準となる5.0%に低下し、ほぼ完全雇用に近い状態を示現することとなりました。

予想外に堅調な雇用統計と受けて、米連邦準備理事会(FRB)が焦点となっている12月の利上げに踏み切る公算が強まり、市場は積極的に反応していることから、少なくとも年末12月16日の次回FOMCまでは、このリスクオン上昇相場が続きそうな気配となりました。

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下記動画、外為どっとコムが提供している雇用統計時のドル円チャートの動きをみていただくとわかりますが、まず発表直後にドル円は123円をつけにいきますが、ここで一定の利益確定がおこなわれます。
そして、122.500円台まで下落し、一定の売りが収まってからはさらに上昇をたどり、123.268円近辺まで上昇し、123.169円近辺で終了しています。

ここのところ、雇用統計後に上昇した相場は週明けに下落することが多いため、火曜日(11月10日)以降もこの流れが継続することが重要となりますが、今回はFRB自体が12月利上げを強く示唆していることもあって、一定の下押しからは元に戻す動きとなることが予想されます。

1.4月から実施をほのめかした以上利上げせざるを得ない状況に

イエレン議長は、当初からテーパリング終了後半年間程度で利上げを実施する旨を公言してきており、年末までにとさえ明確に口にしている関係から、中央銀行のトップとしての信任を失わないためにも、どうも12月には0.125%になっても利上げをしそうな雰囲気になってきており、その微妙なセンチメントの変化を嗅ぎ取った市場は、確かに上向きに動き出そうとしています。

利上げタイミングのベンチマークとして注目されるCMEのFedウオッチでも、既に雇用統計発表後は70%に近い可能性まで確率が上昇しており、市場がかなりこうした状況を読み込んできていることがわかります。

クリントン政権時代の元財務長官であったローレンス・サマーズも、このFedウオッチが70%以上になることが利上のひとつの前提条件であるとしていますので、この数字だけ見てみますと、かなり条件が整ってきていることがわかります。

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雇用統計の結果を受けてドル円は、上述のように123円20銭台にまで上昇しており、これがそのまま継続するのかどうかが注目されるところですが、今年悉く儲かっていないヘッジファンド勢は、年末に向けて株も為替も大きく買い上げようとしていることはどうやら間違いなく、本当に利上げが行われるかどうかを別として、12月16日まではこの状況が続きそうな勢いになってきていることは間違いありません。

2.株高でドル高という異常なバブル状況

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これまでは、利上げ時期が迫るとドル高にはなっても株は下落するという状況が続いてきましたが、市場は最近このどっちつかずの状態に業を煮やしはじめており、とうとう利上げの話が登場しても、NYダウを中心に株高が進むようになってきています。

新興国サイドからも、利上げするなら早く利上げしてほしいとの声が聴かれるようなってきており、金融市場はちょっとしたバブル相場の様相を呈してきています。

この動きが正しいかどうかは別としても、相場がその方向に動く以上、ついていかざるを得ないのが現状であり、ファンド勢の仕掛けもあって、この状況は株、為替ともに継続することがほぼ確実な状況になりつつあり、市場が利上げを織り込みつつあるのは間違いないようです。

国内では、郵政グループ3社の上場で株式市場が大きく上昇していますが、通常大型IPOがありますと、株式市場から資金が吸収されることがほとんでであるため、この先1ヶ月程度は日経平均が下落に転じないかがひとつの心配の種となりますが、それが大きな影響を受けなければ、ドル円も年末にかけて上昇する可能性があり、調整局面があっても下値を丁寧に拾っていくことに利がありそうです。

ただし、ドル円に限って言えば、ユーロドルがECBの追加緩和期待でかなり売られていることからユーロ円も下落することとなっており、そのほかのクロス円も軒並み下落していることから頭を抑えられる可能性もあり、年初来の新高値をつけにいく動きにはなりにくいものと考えられます。

3.FOMCの利上げ自体が材料で尽くしになる可能性も

また、本当に12月16日のFOMCで実際に利上げが行われることになれば、そのタイミングで材料出尽くしとなり、逆にドルは売られる可能性もでてきています。
また、今年の春先に世界最大級のヘッジファンドであるブリッジウォーターアソシエイツのCEOレイダリオが何度も指摘してきたように、このタイミングに利上げを行うのは1937年の再来であるという説が現実のものになる可能性もでてきているのです。

色々と調べてみますと、この1937年の米国経済は今の米国の経済状態よりもはるかにいいものでしたが、この利上げをきっかけとし国債は売られ、株価は大幅下落することとなり、その結果、株価が回復するまでに、実に第二次世界大戦が終了した1945年12月までの歳月を必要としたことが明らかになってきています。

レイダリオは、イエレン議長が利上げを先に示唆してしまったが故に利上げしか選択肢のない状態でそのタイミングを考えている点についても大きな問題であると指摘していますが、
今のイエレン議長の判断はまさにそのとおりの状況であり、果たしてこの利上げのあとに市場がどのように動くのかが気になるところです。

少なくとも、材料出尽くし感が高まれば1月に向けて売りがかさむ可能性もあり、仮に12月までに大幅な相場の上昇があった場合には、ある程度利益確定をしておくことが賢明になりそうな状況です。
ただ、利上げ見送りとなった場合には、また異なる動きがシナリオとして浮上してきますので、あまり断定的な売買をせずに両方向の動きを想定し、12月のFOMC発表後に再度ポジションを作り直すことも考えておきたいところです。

4.NFPはよかったものの本当にこれだけでFedは利上げに踏み切れるのか?

ここまで、すっかり12月利上げを前提としてあれこれ書きましたが、実際に今回のNFPがよかったことだけを受けて、Fedは利上げを行うことができるものなのかという大きな疑問もよぎります。
確かに、10月分の雇用統計の結果はFedにとっては追い風ではありますが、製造業の景気指数は悪化していますし、中国は五中全会後の5ヵ年計画初年度の来年に向けて、年末までは悪い数字を発表しないのではないかという憶測も高まってはいるものの、実態は決してよくなっていないのが実情で、今年に入って6度目の利下げはかなり追い込まれている実態を物語っているとの見方も強くなってきています。

果たして、足元の状況が利上げを見送った9月とどれだけ変わってきているのかは甚だ疑問であり、利上げから短期間の間に利下げを余儀なくされればFRBに対する信任の失墜は利上げを見送ることなどとは比べ物にならない状況に陥る可能性もあるのです。

実際、今年再三利上げを示唆してきたBOEですら、2016年前半には利上げはありえないとディスインフレの状況が鮮明になりつつあることを発表していますし、オーストラリアRBAも同様の内容を政策発表声明に織り込んでおり、世界的なこうした状況の中にあって米国だけが本当に利上げできる状況なのかどうかが問題となりそうです。

いずれにしても、次回12月FOMC後には、相場は為替も株も思わぬ方向に動く可能性がありますので、年末までに取れる利益はできるだけしっかり実現益として確定させて、思わぬ損失を食らわないようにしておくことが個人投資家にできる最善の方法となりそうです。

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ABOUTこの記事をかいた人

PN 今市 太郎

外資系コンサルティングファーム、外資系生命保険会社を経て独立ビジネスコンサルタントとしてビジネスプロセスコンサルティング、クラウドコンピューティングのリプレイスメントや海外のファンドのM&A投資コンサルティングなどに従事。 そのため、株の売買はインサイダーにならないようにFXだけに特化し2007年から本格的に売買をスタートし、9年の実績。 現在は月間5000PIPSから8000PIPS程度をコンスタントに獲得できるように日々精進している。