日本たばこ産業(JT)株を安く買うタイミング

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政府は2015年6月22日、東日本大震災の復興事業財源として売却を検討してきた日本たばこ産業株式の追加売却を見送ることにしました。

この決定にはどのような、シナリオがあり、どのような考えがあるのかを考察していきたいと思います。

日本たばこ産業の利益の50%、年700億円が財源

2005年から15年までにかけて日本たばこ産業の配当性向は3倍近くあがっています。
また、政府が受け取っている配当金の金額も2005年には200億円弱と、この10年で劇的に株主還元を強化しています。
そして、政府は日本たばこ産業の株式の3分の1を保有している現状です。

まず、ここに注目してください。売却を見送ったと言うことは、今後どこかのタイミングで売却をする確立は高くなります。
政府が売り出すと言うことは、今株を保有している方にとっては、大きく値を下げる可能性がありますし、逆に日本たばこ産業を買いたいと思っていた投資家にとっては、絶好の買いチャンスになる可能性を秘めています

万が一、東日本大震災の復興事業のために売却されたとすれば、日本たばこ産業には何一つマイナスになる要因がないので、積極的に狙っていきたいところです。

なぜ、見送ったのか?

2016年から20年度までの5年間で、復興事業に6兆5000億規模の投資をすると予想されます。そして、その費用の一部を日本たばこ産業の株式売却利益で行う方針で当初は固めていました。
しかし、現在の日本株の景気を考慮したうえで考えると、「現時点で日本たばこ産業の株式を売却するのは得策ではない」という考えにいたったのです。

その理由は、景気回復で当初の歳入見通しを上回る法人税の増加が1番の決め手になったと言われています。

完全売却なら3兆円の規模に

日本たばこ産業の株式時価総額はアベノミクス相場に乗っかって9兆円規模と昨年末から1.5倍に膨らんでいます。
東京証券取引所第1部では、首位のトヨタ自動車の約30兆円には及ばないものの、NTT、ソフトバンクなどと共に上位10社に入っているのです。
仮に、保有分を全部売却となると復興財源に3兆円ものお金が転がってきたと考えられます。

つまり、3兆円の売却の予想がされていると言うことは、常に警戒をしなくてはならない状況とも言えます。

政府の思惑

株式を売却しない理由の1つとして東北地方に多い葉「タバコ農家の保護」があると言われています。

タバコ事業法では、日本たばこ産業に国内製造の独占を認める代わりに、割高な国産はタバコの全量買取を義務付けています。日本たばこ産業の完全民営化が進むと、この葉タバコ全量買取の義務もなくなってしまうと考えているのです。

このようなことが起きてしまっては、東日本の復興どころか、葉タバコ農家の経営を悪化させてしまう恐れがあり、復興どころではなくなってしまう可能性が出てくるとえられています。

しかし、理由はこれだけではないと言えるのです。日本たばこ産業の配当性向は50%に達しています。一般的な企業の平均と言われている30%を大きく上回る水準です。大株主である政府が手にする配当金は700億円とも言われています。このお金は「財政投融資特別会計投資勘定」と呼ばれる国のお財布にお金が入るのです。政府が産業投資として手にしたお金は一般会計への繰り入れや地方公共団体にも回るのですが、基本的には官製ファンドに当てられ、この官製ファンドの強化を図りたいという政府の企みがあるんではないかと考えることができます。
典型例が、政府100%出資の日本投資政府銀行が今夏に運用を本格スタートする5000億円ファンドです。同ファンドは産業投資から650億円の出資を受けています。政府投資銀行の手持ち資金とあわせると2015年は1300億円の投資を目指しています。銀行よりもリスクをとりたいけれど、株式に投資する勇気がでない民間の人たちのお金が流れ込んでくることも期待しているのです。

経済活性化の火種になる可能性も

日本政策投資銀行が株式上場に向けた準備を始めたことが5日分かった。今国会で政投銀法改正案が提出されており、早ければ3~4年後に政府が保有する日本政投銀株の売却に踏み切ることを想定し、経営不振企業への出資・再生などを手がける「日本版投資銀行」を目指す考えだ。
かつて政投銀は特殊法人だったが、平成20年に政府が全株式を保有する株式会社に変わった。政府は今後数年以内に政投銀株の一部を放出し、37年度末までに最大50%を手放す方針だ。
政投銀は株式上場を視野に、上場企業並みの四半期決算や内部統制の仕組みを整える考えだ。外部有識者が業務を監査する仕組みについても、さらに拡充を検討する。
また、安定株主を確保するため株式の一部を大手銀行や地方銀行に保有してもらう案や、投資余力を高めるため、国への配当金を一般株主より少額にしてもらう案などの検討を始めた。
政投銀は20年のリーマン・ショック以降、日本航空や東京電力に金融支援を行ったほか、原子力発電所の長期停止で業績が悪化した北海道電力、九州電力にも出資した。大手銀行が手を出しづらい“危機対応”業務で存在感を示している。
政投銀法改正案では、完全民営化の方針は維持されたものの、時期は示されず事実上先送りされた。
※出典 http://www.sankei.com/economy/news/150306/ecn1503060008-n1.html

政府はこの通り積極的に銀行がお金を出しにくいと考える企業への投資を積極的に行っていくために日本投資銀行の上場を考えています。
日本郵便の上場の話も出てきている今、政府が保有株式の売却に踏み切り、そのお金で、日本投資銀行の資金として、ベンチャー企業やこれから事業を起こしたい企業家に積極的に投資を行っていくとしたら、日本経済もさらに上向くことになります。

今の日本は新規事業に投資を積極的に行っていくことがあまりされていない現状です。この日本投資銀行の上場によって積極的に投資が行われる国に成長していく日も近いかもしれません。

政府が保有株を売却した場合買いのチャンスがある銘柄

日本たばこ産業

日本たばこ産業はタバコ事業が中核で、現在M&Aを行い海外タバコ事業を日本で拡大中です。
タバコ以外でも食品、飲料、医薬品も展開しています。営業益は減少傾向にはあるんですが、飲料自動販売機子会社の譲渡などで利益1000億円の上乗せも行われています。
海外での需要の減少とルーブル安が日本たばこ産業にとっては痛手となってる現状です。しかし、何を言おうとタバコ愛煙家が多いことは多くの人がご存知だと思います。タバコの値段を上げても売り上げが落ちないことが結果として出ています。

日本たばこ協会は2015年6月12日に同協会公式サイトにおいて、2015年5月の紙巻きたばこの販売実績を発表した。その発表データによれば2015年5月の紙巻きたばこの販売実績は154億本となり、前年同月比ではプラス0.3%となった。販売代金はプラス0.3%の3302億円を示している。前年同月は消費税率引上げ後の反動的影響で特異な売上減が発生しており、それとの比較となるため底上げが成され、プラスを計上する形となった。

※出典 http://www.garbagenews.net/archives/2064353.html

日本たばこ協会の公式ページで発表されているように、販売代金は増えています。値下げ争いをしている企業が多い日本で、いくら値段を上げようと、売り上げが落ちないタバコビジネスは素晴らしく永続的な利益をあげることができます。街頭インタビューでも「1000円に値上げしても私はタバコをやめません」と言う声が目立っていました。

日本電信電話

日本電信電話は地域電話の独占、携帯電話や光回線で日本のトップシェアを誇っている企業です。
利益の5割強はドコモがあげています。営業利益は減少が続いているが、販促コストの削減に成功しています。
最近は、ソフトバンクやauが携帯電話販売等で追い上げを見せ契約者の減少が目立つが、ここは若者層をうまく取り込んでいる他社に負けてしまっているだけで、高齢化社会に向かっている日本では、NTTの知名度は絶対的なものがあります。「電話はNTTでしょ」という認識が強い高齢者の層を厚く抱えているNTTは当面経営は安定していくと考えます。さらに今後、料金サービスや割引の強化を行っていくと、自然と若者層の契約者も増加傾向になると考えることができるのです。そのような会社が東日本復興事業のために売却されるとなれば大チャンスです。

まとめ

株式投資を行っていくうえで最も大切なことは良い株を安い値段で買うことです。

このことを大前提に考えていくと、東日本復興事業のために売却される株はまさに「良い株を安く買えるチャンス」と言えます。

銘柄を選ぶとき、ついつい企業は順調に売り上げているか、円が安くなるか高くなるか、チャートがどうなっているかなど、狭い範囲で価格を考えてしまうことが多くなってしまいがちですが、思わぬところに安く買えるチャンスが転がっているかもしれません。


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