年末に向けてユーロドル相場が本来のボラティリティ復活か

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足元の為替相場は9月21日のFOMC,そしてその前座にあたる同日の日銀政策決定会合における今後の緩和の枠組みを巡って売り買いが交錯する状況が継続しています。

FOMCのほうはブラックアウトの期間に突入していますし、とにかく21日になってみないことにはその先の動きはいくら憶測してみてもよくわからないところに来ていますが、そんな中で為替市場は新たなテーマを探し始めているように思われます。

そのひとつとして注目されるのがユーロドルです。このユーロドルは今年に入ってから半年近くはほとんど方向感がなくあまり話題にならないまま時間が経過してきましたが、足元では動意づく場面も多くなってきており、ここから年末にむけて市場で注目される通貨ペアになることが期待される状況です。

9月から欧米勢は今年後半のスタートダッシュでやる気満々

9月のレイバーディを終えて市場は本格的に秋のラリーに向けた再スタートを切っています。投機筋もインターバンクもどの通貨に資金を振り向けることが効率的かを考える時期にさしかかってきていますが、日本の個人投資家がもっとも力を入れ資金を投入しているドル円は年初からすでに23円近い動きを示現しており、昨年の10円強の値幅の軽く2倍を超える動きとなってしまっています。

また月足のチャートを見ますと、ここから将来的には下落余地があるものの、年末ぐらいまではヘッドアンドショルダーの右肩を形成する時間にさしかかっているように見え、当面レンジ相場となる可能性が高まっています。

FOMCで利上げがあったとしても、日銀がマイナス金利を深堀したとしても5円以上ここから簡単に動くとはなかなか思えず、少なくとも今年の投資対効果の視点でみたときには一旦役目を終えている気配も漂う状況です。

※ドル円月足チャート
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足元でようやくレンジから抜け出そうな動きのユーロドル

ユーロドルは、2014年から2015年にかけては年間で3500PIPS近く下落し、2015年の春先3月と年末12月には対ドルでパリティになるところまで期待されて売られることとなりましたが、ECBが追加緩和を行ったにも関わらず、ユーロは下がらない展開を繰り返しており、2016年に入ってからは600PIPS幅を行ったりきたりするレンジ相場を形成していることがわかります。

また今年6月にはイギリスのEU離脱騒動もあり、ユーロ圏の主軸通貨であるユーロはポンドとともに売り浴びせを受ける場面もあり、なかなか積極的に買う通貨ではなくなっていたことも事実です。

※ユーロドル月足チャート
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今年は特に動きが干満で上下で1000PIPS以下の動意となっていますが、ここからトレンドが出ることになればドル円よりは動くことが期待されるというわけです。また異常に危惧されたイギリスのEU離脱ですが、結果的には今年はまだ離脱交渉がスタートしない状況で、しかもポンド安を受けてイギリスの株式市場が活況を呈しており、今のところそのネガティブな影響が軽微に収まっていることもユーロの支援材料となっています。

すでに打診買いが始まっているユーロドル

9月の雇用統計以降、ユーロドルには市場の打診買いが入り始めているようで、これまでとは異なる動きが示現しはじめています。過去2年間でユーロ圏から米国に大きく投資資金が移動してしまったこともあり、ユーロの売り需要は一巡したことも手伝ってここからは対ドルでは下がりにくくなっていることも投機筋は認識し始めているものと思います。

また直近のIMMの投機筋における通貨ポジションをみますとユーロショートは9万枚以上となっており引き続きショートが積み上がった状態が継続しており、米国が利上げをしてしまえば、売られすぎに対して一定の巻き戻しが入り、ショートカバーを誘発させる可能性も期待できそうです。こうしたことからユーロドルに本格的な買いの動きがでるかどうかがここから年末までの相場で注目していきたいところです。

ただしリスクもそれなりに多いユーロ

但し、ユーロ圏は何も問題がないわけではなく、潜在的なリスクは引き続き継続している状況です。とくに直近ではオクトーバークラッシュなどと呼ばれる欧州金融機関起因による大規模な金融危機の発生を危惧する声も高まっており、イタリアの銀行の破綻リスクも引き続き継続中ですから、諸手を挙げて買いに走れるほど安全な状況でないこともまた確かです。

米国の利上げが妙な引き金になって破綻が加速するといった危機ももちろん想定する必要がありますが、米国は新たな大統領が選出されてもドル安をさらに進めてくることは間違いなく、ECBの量的金融緩和ではもはやユーロ安を演出することができなくなっている状況ですからユーロがドルに対して上昇していく可能性は依然残されているといえます。

EU加盟各国の政治状況も気になるところ

9月4日、5日中国の杭州でG20 の会合が開かれている真っ最中にドイツ、メクレンブルク=フォーポマーン州の州議会選挙で、メルケル首相が率いるキリスト教民主同盟が歴史的な敗北を喫することとなったというニュースが飛び込んできてドイツ国内をはじめ欧州圏では大きな驚きとなりました。

このメクレンブルク=フォーポマーン州は、旧東ドイツに位置し、バルト海に面した小さな州であり、本来ならば話題にはならない州選挙に過ぎないのですが、ここがメルケル首相の選挙区ということもあり、メルケル人気を占う上では試金石となったことから欧州では非常に注目されました。この選挙では結果としてSPD(社会党)とメルケル率いるCDUの大連立が崩れ、AfD(ドイツの選択)という名称の右派新党が第二党に踊りでることとなりました。

このAfDは2013年に結党したかなり新しい極右政党ですが、一貫して移民の受け入れ制限を打ちだしており、メルケル首相の移民政策の失敗と国民からの不信感を一手に引き受ける形で支持を伸ばすことに成功しています。

2017年にはドイツでも総選挙を控えており、こうした動きがいよいよ顕在化しメルケル政権が終了し、より保守的な政権へと政治のコントロールが移譲されるようなことになれば、そもそもEUという枠組みの存続にも関わることになりますから、ユーロという域内通貨の存続にも影響を与えることになりかねないイベントが待ち構えている点にも注意した上での取引が必要となるのは言うまでもありません。

為替市場は常に次のテーマを模索中

確かにリスクを数えあげはじめたら切りがないのがユーロの直面する現状ですが、とはいえ為替相場は常に新しいテーマを求めており、今年の米国の利上げの見込みに一定の決着が図られることになれば、再度ユーロドルがテーマの遡上に上がる可能性があるといえます。

とくに年間での上下幅がかなりみこめるユーロドルではまだまだここから相場が1000PIPS以上動くポテンシャリティを持っていることは間違いなく、ファンドやインターバンクがここからユーロドルをどう攻めてくるかに注意しながら、エントリーのチャンスをうかがいたいところです。個人投資家は自ら相場にトレンドを作り出すことはできませんが、何がテーマになってくるのかを早い段階で嗅ぎ分けることは十分に可能です。

この秋相場ではそんな視点でユーロドルに日々注目されてみてはいかがでしょうか?

早期の段階から気にしていますとより多くの利益の分配に預かれる可能性が高まります。FOMCや日銀政策決定会合後においてもユーロドルがどのような動きをしていくかに注目してみると相場の流れというものが理解できるようになるかもしれません。


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