中国バブルは二度やってくる

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20150909_01

人民元の下落によって世界経済は大きく後退しました。
日経平均も3,000円以上下落し、大騒ぎになったばかりです。

しかし、この出来事だけで中国バブル崩壊といってしまっていいのでしょうか。

確かに中国経済は失速しています。
中国は一気に駆け上っていった高速成長に別れを告げ、うまく安定成長へとシフトしていけるのか。
中国で今注目されている動きやこれからも稼ぎ続ける企業の鉄則を探っていきました。

1.次々に摘発される賄賂

ある日系の貿易会社では、日常的に賄賂の受け渡しが行われていた。
このような話を、最近耳にします。
そして、そのことをよく思っていない中国政府は、習近平政権になってからはこのような汚職をかたっぱしから摘発していきました。
昔から中国では、貿易の取引などの仕事で従業員に賄賂を渡さないとスムーズに仕事が進行しないということもあり、スムーズに行われるように賄賂の受け渡しがされてきたとされています。

最近は幹部の者が居る場では、摘発を恐れ賄賂の受け渡しが行われなくなって来てはいますが、「上に政策あれば下に策あり」といわれるのが中国です。
現地の人の証言いわく、幹部が居なくなった曜日にはあからさまに賄賂を要求するようになるといわれています。
このような、汚職はいつになってもなくならない、「イタチごっこ」になってしまっている状況です。

賄賂を受け取らないと円滑に仕事が回らない、しかし、賄賂を渡しているところが社内でばれてしまっては、今後継続的に取引していくことも難しくなってしまいます。
このような問題を解決していかなくては、どこの国の貿易会社も中国との取引を一歩引いてしまうようにもなりかねません。

2.給料格差から出る問題

「中国バブルで爆買い」というイメージが多くの日本人の中にあるかもしれませんが、実際にお金を持っている中国人というのは数が限られています。
日本は、安定成長をとげ、給料水準が上がっているため、給料所得としては中間層の人が多く居ます。
しかし、中国は、貧富の差が激しく国内でも大きく問題視されています。
こうした問題により、低所得の職員が賄賂を要求するようになり、巧妙に影でお金を受けることが増えていると言えます。

中国国家衛生・計画生育委員会は13日の定例記者会見で、中国初の政府主導による全国規模の家庭追跡調査の結果を発表した。14日付で京華時報が伝えた。
その結果、中国の所得上位20%と下位20%の差は19倍に上ることが分かった。農村の世帯間の所得格差は、都市部より大きかった。1世帯当たりの人数が減少しており、核家族は6割以上を占めた。単身世帯や子どもが巣立った後に老夫婦だけで暮らす「空巣家庭」も増えている。
流動人口家庭の比率も20%近くに達した。出稼ぎの両親と離れて暮らす農村の「留守児童」は3分の1を超え、出稼ぎの夫と離れて暮らす「留守婦女」も6%を超えた。

(http://www.excite.co.jp/News/chn_soc/20150515/Xinhua_17746.html より引用)

このような深刻な給料格差を中国政府は問題にとらえ最低賃金の引き上げを行っています。
2015年5月から、数々の都市で約20%ほど賃金が上がり、そのことによって中国で広まっている給料格差が少しでも良い方向に進めば、裏で汚職に手を染める人も少なくなり、世界各国がさらに取引しやすい国へと変わっていくと考えられます。

3.習近平以前の指導者は富の分配についてどう考えていたのか?

現中国政権は、習近平を筆頭に2021年に迎える共産党設立100周年に向け、何もかも急ピッチで進めている状況です。
そのため中国経済は2021年までは、無理やりでも政府が下支えをして経済を保っていくと考えることが出来ます。
過去に遡り歴代指導者の考えを簡単に書き出していきます。

毛沢東(1949~1976)の時代の中国は、土地や企業、資源といった資本や生産手段は全て国のものとされてきました。
計画経済の下、徹底した平等主義が貫かれています。
今の中国と比べると、計画経済という点では似ている部分がありますが、平等主義が今の中国では考えられないものになっています。

次の時代の登小平(1978~1997)では、計画経済の非効率性や生産性の悪さを訴え、改革開放経済が必要と言い続けてきました。
今までの平等主義ではなく、「豊かになれるものから先に豊かになっていけ。」という考えの持ち主で、市場主義経済を導入し資本の開放と移転に勤めました。
この登小平が、今の中国に大きな影響を与えているのは紛れもない事実です。

そして江沢民(1993~2003)と指導者が移り、ここでは登小平政権で市場主義経済にした反動が押し寄せ、富を掴んだ資本家たちが頭角を現すようになりました。
このような資本家を中国共産党は無視をすることは出来なくなり、労働者階級の前衛部隊としていたものを、「中国人民、中華民族の前衛部隊」と共産党の立ち位置を変更せざるを得なくなっています。
このようなことから江沢民政権では投資家の存在を共産党は認め、共産党に取り組んだことが大きな功績です。

そして、習近平の前指導者胡錦濤(2003~2013)は経済発展で進んだ所得格差や腐敗を問題視し、調和の取れた社会を目指すも解決策を見出せず今の習近平にバトンタッチをしている形になっています。このことから見ても、中国は胡錦濤政権から問題視され解決されていない格差問題をどう解決していくかにより中国経済は変化していくと言えます。適度な格差は社会にとっては有意義です。
なぜなら、人々は向上心をなくしてより良いものは生み出せないので、良いものを生み出すモチベーションに適度な格差はなっていくのです。

4.所得格差の原因は税の仕組みにあり

中国の所得格差の本質は資本の分配のされ方、税制度に問題があります。
急速な経済発展を遂げ一握りの人々が富を手に入れてきました。そのこと事態に問題はありません。

問題があるのは、政府がうまく富を分配する仕組みを作り上げていないことに問題があります。

例を出すと、中国では富豪ランキングに載るお金持ちが納めている税金と一般企業に勤めている人が収めている税金はそれほど変わりません。
これでは、お金持ちはますます富を増やし、貧しい人は少ない給料の中から変わらない税金を払うためますます貧しくなります。
このような状況はなるべく早い段階での解決が必要で、特に富裕層への課税を強化していくことが近道だと言えます。

そのほかには中国には相続税がないことも問題です。

平成15年度(2003年度)より、相続時精算課税制度が創設された。対象者は、贈与者が65歳以上、受贈者が贈与者の推定相続人(代襲相続人も対象)で20歳以上となっており(年齢判定は贈与があった年の1月1日時点)、親のその子供が該当する場合が多い。
控除額は2,500万円(累積)で、控除額に達するまで複数年に渡り利用できる。年間110万円の基礎控除は使えない。
控除額を超える贈与を受けた場合は、超える金額について贈与税を納付し(税率は一律20%)、贈与者の死亡の時に、それまでの贈与財産が相続財産へ組み込まれた上で納付した贈与税は相続税で精算される。
「相続時精算課税」制度と従来の暦年課税制度とのいずれかを贈与者毎に申告時点で選択できるが、一度選択したら暦年課税制度に戻ることができない。
なお、平成23年12月31日までであれば、住宅取得等資金(一定の住宅新築や購入、増改築用の資金)の贈与に限り、従来の2,500万円控除に上乗せをして、平成23年中は3,500万円(平成22年中は4,000万円、平成21年中は3,000万円)までの控除を受けられる特例がある。これについては贈与者の年齢は関係ない

(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%B8%E7%B6%9A%E7%A8%8E より引用)

上記は日本の相続税の制度がまとめられたものです。
日本で相続税を払う人は5%ほどの人しか支払っていません。
しかし、日本の税収のうち相続税が占める割合はかなり高いです。

その額15.450億円になります。
約5%の国民しか支払わない相続税でも1兆円以上の税収入が入る仕組みが日本にはあるのです。
このことによって日本は富の分配は中国よりはうまく行われているといえます。

そして中国はいまだに公開していない所得税の納付状況を透明化し国民の信頼を高めていく必要があると言えます。
一人っ子政策によって、出生率を落としてきた中国の未来は、2030年以降高齢者が多くなるのは明らかです。
今後、超高齢化社会にも備え早めに中国は手を打っておかなくては、日本以上に深刻な社会問題になりかねません。

まとめ

中国バブル崩壊、世界経済に大きくダメージ」と聞くことが多くなり、メディアは人々の不安を煽る報道ばかりしています。
中国人観光客が年々増加し、観光マナーの悪さが報道されていたり、偽装問題が取り上げられたり日本に居ると、中国があまり良くない国のように思われてしまう機会のほうが多いです。

しかし、日本人もバブル時代、他国の人々からは今の中国人が言われて居たことをご存知ですか。

人間は変わりたくてもなかなか変われない生き物です。
それは誰しもが感じていることだと思います。
ですから、私たち日本人は我が日本国を誇りに思い、多少マナーが悪くても、中国人に出来ないことがあったとしても大きな気持ちで見守っていきましょう。

同じアジアの国々です。
手を取り合い日本と中国が共存共栄し世界に羽ばたく日がくれば、世界の中心はアジアへとシフトしていくでしょう。


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